ミネラル成分の含有量によって分類される硬水と軟水ですが、味わいも違えば体への影響も違います。硬水は摂り過ぎると体調不良になることもあるので注意してください。
ミネラルウォーターを硬水と軟水分類すれば使い方が明確になる
水の硬度によって分類される硬水と軟水
カルシウムとマグネシウムといったミネラルの含有量によって、水は硬度という指標で分類されます。
ミネラルを多く含む水を硬水、ミネラルの含有量が少ない、もしくはまったくない水を軟水としますが、それによって味わいも変化し、摂取した時の体への影響も異なります。それぞれにメリットはありますが、体質的に適さない場合もあるので、飲料水として選ぶ場合は注意を要します。
硬度による味わいの変化
まず、味わいの違いですが、ミネラル成分の少ない軟水は、口当たりが柔らかくさっぱりした飲み心地です。
地質的に日本で採水される水はほとんどが軟水であり、水道水もほとんどの地域で軟水となっています。
そのため、古くから日本人の口になじんでおり、和食にもよく合います。
軟水を使ってお米を炊くとふっくら炊き上がりますし、煮物や汁物に軟水を使うと、ダシのうま味が引き出され素材の味も生きてきます。
一方、硬水は、ミネラルを多く含むことにより独特の風味を持ちます。
硬水を飲み慣れていない日本人の多くは、口当たりが重く飲みにくいと感じるようです。ただし、硬水のおもな採水地である欧米の料理にはよく合い、特に肉料理やパスタを茹でるのに向いています。
日本でも辛口のお酒を造る際は硬水が選ばれています。
ミネラルの消化は体に負担がかかる
人体への影響ですが、ミネラルを多く含む硬水は、胃腸の活動を刺激し消化を良くする働きを持ちます。
そのため、便秘解消やデトックス効果が期待できます。
しかし、ミネラルを摂り過ぎると内臓に負担がかかることも見逃せません。よって、内臓疾患のある人や臓器が未発達の赤ちゃんは硬水を飲むのを避けた方がよいでしょう。1回に飲む量は少量であっても、継続的に飲み続けると体に負担が蓄積するので注意が必要です。
人体への影響を懸念するならば、軟水を選ぶ方が無難です。軟水なら赤ちゃんのミルクやペットの飲料としても安心です。