近年の夏は猛暑日を連続記録するなど、厳しい暑さになりがちです。
そこでこまめに水分補給するように、テレビなどでもよく呼びかけています。
水分摂取することは大事な半面、過剰摂取すると逆に危険な状態になりかねません。
それこそが、水中毒と呼ばれる症状です。
水中毒とはどのような症状?
水中毒とは、水分を大量に摂取することで発症します。
水分を短時間に過剰摂取した場合、塩分の濃度である血液中のナトリウム濃度が低下してしまいます。すると低ナトリウム血症という症状が起きてしまいます。
この症状を起こすと、体にいろいろな異変が起きます。
水中毒の具体的な症状
水中毒を引き起こすと、体に様々な異常が出てきます。
一般的なのは、めまいや頭痛、下痢などです。また一度に水分を大量に摂取するため、多尿や頻尿の症状を呈する人も見受けられます。もしこの状態を放置すると、どんどん悪化する可能性もあります。
吐き気や実際に嘔吐する場合も見受けられます。また錯乱や性格の変化、意識障害といった精神面で異常をきたす事態も想定できます。
さらに呼吸困難などを発症して、最悪死に至るケースも考えられます。
海外では死亡事故が起きた事例も
実際海外では、水中毒による死亡事例もいくつか報告されています。例えばある国では過去水をたくさん飲むコンテストが開催されました。
この参加者の中で、実に7.5リットルもの水を飲んだ女性がいたのですがその後死亡しました。
その他にはフットボールの練習中に水分補給をしたはいいですが、14リットルもの水分を摂取したために練習に参加していた男性が死亡したケースも報告されています。
あまり日本ではこのような事例はないですが、海外では決してレアケースとは言い切れません。
水分摂取の適量の目安は?
水分は私たちが生命維持するために欠かせない存在です。
上で紹介した事例は、過度に摂取した場合に起こりうる症状です。
適量で水中毒を発症することはほぼないと言い切れます。
では水中毒にならないような適量の摂取は果たしてどのくらいを指すのでしょうか?体形などで個人差があるものの、人間は1日に2.5リットルの水分が必要です。
食事や体内で作れる水分量は1.3リットルといわれていますから、残り1.2リットルは水分で補給する必要があります。
厚労省は「健康のために水を飲もう推進運動」を展開しています。その中で平均してコップの水を現在よりもコップ2杯飲めれば、必要な水分量を確保できるとのことです。
よってそれほど大量に水分を摂取する必要はありません。
のどが渇いたときにこまめに水分補給していれば、水中毒にも脱水症状を起こす心配はまずありません。
どのような状況で水中毒が起きる?
熱中症対策は注意が必要
夏場の厳しい暑さの際には、汗を大量にかきます。そこで脱水症状を起こさないようにこまめに水分摂取することは大事です。
しかしあまり過剰に摂取すると、かえって水中毒を起こす危険性があります。夏場でも1日に3リットルを超える水分補給をする必要はないです。
3リットルを超えてくると、体内の水分過剰な状況になります。
すると先ほど紹介した低ナトリウム血症を引き起こしやすくなります。
低ナトリウム血症を起こすと、浸透圧の影響で水分が脳細胞内に移動します。結果、脳がむくみを起こして頭痛や錯乱、混迷といった症状を引き起こす恐れがあります。
精神疾患の方に多い水中毒
精神科医の話によると、精神科にかかっている患者の中で水中毒を発症する人は案外多いといいます。
例えば統合失調症の患者の中には、幻聴や妄想の症状に苦しんでいるケースもあります。
そして「水を飲め」という幻聴が聞こえたり、「水を飲まないと死ぬ」という妄想にとらわれたりすると、水を大量摂取してしまいます。
水を大量摂取しないように監視していても、隠れて飲んでしまう、トイレの水をすくって飲んでしまう事例もあります。
その他には向精神薬を服用している患者が水分を大量摂取することもあります。
向精神薬の副作用として、のどの乾くことがあります。
さらに先ほど紹介した幻聴や妄想を抱えていると、水を過剰に摂取する恐れがあります。このため、精神科医にとって水中毒の知識を持つことは必須といわれています。
それほど精神疾患と水中毒との間には密接な関係があります。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、「夏こそ水分の取りすぎに要注意!気をつけなければいけない水中毒とその症状とは」について紹介しました。
夏だからって、ただ水分を取ればいいって事ではないという事がわかったと思います。
水中毒になってしまった!ってからでは、遅いんです。
是非、水中毒とその衝動を参考にして、水分補給のペースを見つけてくださいね。
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